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イソフラボンの食品成分名
イソフラボン
イソフラボンの食品成分の語意・呼び方・名前の由来
大豆イソフラボン
フィストエストロゲン
イソフラボンの食品成分の解説

イソフラボンは、植物の色素成分であるフラボノイド、またはポリフェノールの一種で、天然の植物にのみ存在し、特に大豆に多く含まれていると言われています。大豆の?えぐ味?、?苦味?を生み出す原因物質であり、豆腐や納豆などの大豆食品をよくとる日本人にとっては、日頃からなじみの深い成分です。化学構造が女性ホルモンのエストロゲンに似ているため、別名「フィトエストロゲン(植物女性ホルモン)」と呼ばれ、体内でエストロゲンと同じような働きをすると考えられています。今のところ、ダイゼインゲニステインを代表とする15種類の大豆イソフラボンが確認されています。

エストロゲンの働き
エストロゲンは、女性に生理をもたらしたり、女性らしい体つきや美しい肌をつくることに関与するホルモンです。
また、体内のカルシウム量を調節する物質のひとつで、腸管からのカルシウムの吸収や骨への沈着にも関係し、カルシウムが骨から過剰に溶け出すのを防ぎます。
女性の更年期や閉経後にはエストロゲンの分泌が低下してしまうので、骨粗鬆症にかかりやすくなったり、更年期障害の症状がみられたり、血圧や血清コレステロールが上昇するなど、身体に変調がおこりがちです。
大豆イソフラボンは、骨粗鬆症や更年期障害、乳がん等の女性疾患に対する有効素材として1991年に米国立がん研究所(NCI)が290万ドルの予算を計上して抗がん効果の研究に乗り出しています。また1996年にベルギーで開かれた『第2回大豆の成人病予防と治療に関する国際シンポジウム』では、イソフラボンがメインテーマと思えるほどイソフラボン関連の研究発表が相次ぎました。
このように欧米では、日本人の長寿、そして骨粗鬆症や更年期障害、乳がん等の発生率の低さの秘密を大豆イソフラボンだとして研究しています。

2つのイソフラボン
イソフラボンには、実は2つのかたちがあります。違いは「糖」がついているかどうかです。煮豆や納豆、豆腐などに含まれる通常のイソフラボンは、糖がついている分子量の大きなイソフラボン。これを「グリコシド型イソフラボン」といいます。一方、糖がはずれている分子量の小さなイソフラボンを「アグリコン型イソフラボン」といいます。この2つは、体内への吸収性がまったく異なります。

「グリコシド型イソフラボン」は、人間が摂取しても、腸内細菌の酵素によって糖をはずし「アグリコン型」にしなければ吸収できません。しかし、腸内細菌には個人差があるため、人によって吸収性にバラツキが生じます。
一方「アグリコン型」は、あらかじめ糖がはずれているため、腸内細菌の働きに関係なく胃からすばやく吸収でき、吸収率もグリコシド型に比べてはるかに高いのです。大豆食品の中では「味噌」だけが、麹菌の酵素によってあらかじめ糖が分解された「アグリコン型」になっています。

イソフラボンの食品成分の類義語・反意語・同義語等
イソフラボンの食品成分とサプリメントとの関連性について
必要摂取量(上手に摂取するために)
イソフラボンの摂取量は成人女性にとって1日約40mgが理想といわれています。これは、豆腐約半丁(150g)、納豆1パック強(60g)、きな粉大さじ1杯(50g)に相当します。しかし、これらはすべて「グリコシド型イソフラボン」を含む大豆食品。吸収率の高い「アグリコン型」のイソフラボンを含む食品は味噌だけです。(参照)とはいえ、1日の必要量を味噌から摂るには、味噌汁を約15杯も飲むことになり、塩分過多になってしまいます。そこで上手に摂取するための方法としておすすめしたいのが、吸収の良い“アグリコン型”イソフラボンのサプリメント。食品では摂りづらい成分も、サプリメントなら必要量を少量で確実に摂取することができます。
イソフラボンの食品成分と健康・病気等との関連性について

イソフラボンと更年期障害
大豆イソフラボンは、穏やかではありますが、体内でエストロゲンと同様の作用を持つので、女性ホルモンの関係する症状の改善に効果があります。
更年期障害のさまざまな症状、発汗異常・めまい・動悸・のぼせ・ほてり、心悸亢進、発汗、冷え性、憂うつ感、焦燥感、不眠、耳鳴り、記憶力・判断力の低下、しびれ、下痢、頻尿、肩こり、腰痛、全身倦怠感などの自律神経失調症、不眠症、神経障害をやわらげる効果が認められています。

イソフラボンと骨粗鬆症
閉経後女性ホルモンのエストロゲン分泌が低下すると、急激な骨量の減少をまねくため、更年期以降の女性は骨粗鬆症が発症しやすくなります。大豆イソフラボンは、女性ホルモンの激減を緩和することによってカルシウムが骨から溶け出すのを防ぐので、骨粗鬆症の予防や改善に効果があります。
このことは、卵巣を摘出した雌のラットに大豆イソフラボンを長期投与したところ、骨密度と骨の強度が向上したという動物実験や、臨床実験でも明らかにされています。

イソフラボンと動脈硬化
血液中のコレステロール、特に「悪玉」と呼ばれるLDLコレステロールの増加が動脈硬化を促します。一方、「善玉」と呼ばれるHDLコレステロールは悪玉を減らす作用があるのですが、イソフラボンは悪玉を減らすうえに善玉を増やすという理想的な実験結果を出しています。

イソフラボンとがん
乳がんは、エストロゲンが過剰に分泌されることにより、発症しやすくなります。イソフラボンは女性ホルモンの欠乏を補うと同時に、女性ホルモンの分泌過剰に対してはそれを抑える方向に働きますので、女性ホルモン過剰が引き金となる乳がんの予防にも役立つことが明らかにされています。また、イソフラボンにはがんが作り出す新生血管の阻害活性、抗酸化作用なども報告されていますので、乳がんや前立腺がん以外にも、大腸がん、肺がん、肝臓がん、胃がん、白血病などの多くのがんの予防に対する有効性が期待されています。
体内の細胞には、ちょうど鍵と鍵穴の関係のように、特定のホルモンだけがあてはまる「レセプター」と呼ばれる鍵穴のような結合部位があります。女性ホルモンであるエストロゲンも、エストロゲンがあてはまるレセプターに結合してはじめて、その働きが信号として各器官に送られます。
エストロゲンが過剰に分泌されているときに、大豆イソフラボンが体内に存在すると、大豆イソフラボンはエストロゲンと構造が似ているので、エストロゲンのレセプターに結合してふさいでしまいます。そのため過剰なエストロゲンが作用しなくなるので、結果的に乳がんを予防すると考えられています。
また、大豆イソフラボンは更年期の男性に多いといわれている、前立腺がんの予防効果があることがわかっています。女性だけでなく、男性にも有効な成分であるといえます。 血圧・血清コレステロールの低下
更年期の女性は、血圧や血清コレステロールが高くなることが報告されていますが、大豆イソフラボンの摂取により、血圧や血清コレステロールが低下することが動物実験や臨床試験により認められています。

イソフラボンと美容
イソフラボンは女性らしい体をつくるエストロゲンと同様の働きがあり、美白作用、保湿性の向上といった肌の美容効果も認められています。ほかにも豊胸効果や生理不順の改善など、女性にうれしい作用があります。

イソフラボンの副作用
イソフラボンは実際のホルモンとは違い、弱い働きをする女性様ホルモンです。自然に存在する成分ですので副作用の心配はありません。更年期障害の治療法として女性ホルモンであるエストロゲンを投与する方法がありますが、イソフラボンはエストロゲンに比べると効果は落ちるが副作用がないのが利点だという発表もあります。(日経ヘルスNEWSにも掲載されています。その1 / その2 / その3)

イソフラボンのその他(食品成分の付加説明)
エストロゲン
エストロゲンとはいわゆる女性ホルモンのひとつです。
エストロゲンは、女性の健康維持にとても大切な役割をもっています。エストロゲンの受容体(レセプター)は、皮膚、骨、血管、脳や肝臓などにもあり、エストロゲンを受けとめて、そこでも重要なはたらきをしているのです(まだわかっていないはたらきもあります)。
エストロゲンの働き
血管を広げて血流を促進させる。
悪玉コレステロール(LDL)と総コレステロールを抑えて、善玉コレステロール(HDL)を増やす。
血液が固まる能力を高める。
全身の水分とナトリウムの貯留作用がある。
皮下脂肪を増やす。(とくに乳房、腰、太ももなど)
皮膚では、コラーゲン(結合組織)の合成を進め、柔軟な皮膚組織やつやのある肌を保つ。
骨では、骨が失われる速さとつくられる速さの調節をし、骨量のバランスを保つ。
膣内を酸性に保つデーデルライン桿菌に栄養を与えたり、膣内の柔軟さを保つ。
プロスタグランジン(平滑筋収縮作用、血管拡張作用、発痛作用などがある)という物質を増やす。(月経困難症の原因の一つ)
卵胞期(低温期)に体温を下げている。
最近では、脳の活性化にも働いていると言われる。
LDLコレステロール (high density lipoprotein 高比重リポタンパク)
体の隅々の血管壁にたまったコレステロールを抜き取って肝臓に運び、動脈硬化の防止につながるため、善玉コレステロールと呼ばれる。
HDLコレステロール (low density lipoprotein 低比重リポタンパク)
LDLは肝臓のコレステロールを体の隅々に運び、コレステロールが増えると、体の隅々に運ばれるコレステロールが増えて動脈硬化を促進する方向に傾くため、LDLは「悪玉コレステロール」と呼ばれています。
イソフラボンの食品成分解説終了
(イソフラボン)

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